YouTube広告は誰に、どこに配信できる?ターゲティングのおはなし
ナレッジみなさんこんにちは。
株式会社ViEdgeの米田です。
はじめてのナレッジ投稿でなにを書けばいいかわからなかったですが、お客様からよく頂く質問にお答えしてみます。
今後もナレッジを投稿していきますので、ぜひ最後まで見ていってください。
1.YouTube広告の配信面
どんな人に配信されるのか、の前に、YouTube広告の前提についてお話します。
YouTube広告は、いわゆるYouTubeを閲覧中に出てくる広告になってきますが、その中でも種類は様々あります。
例えば、一番イメージが付きやすいのが、5秒間経過したらスキップできる「スキップ可能なインストリーム」。
YouTubeの検索結果画面に出てくる「インフィード」。
6秒間はスキップできない「バンパー」など、大きく分けて6つの種類がありますが、ここでは一般的な4つの種類を重要なポイントだけまとめた表を載せておきます。
スキップ可能なインストリーム | インフィード | スキップ可能のインストリーム | バンパー | |
特徴 | 5秒間経過後にスキップできる | 検索結果画面で表示される | スキップできない | スキップできない |
メリット | 最も配信割合が多い | 関心の高い方に配信できる | 動画を最後まで見てもらえる | 短いメッセージでインパクトに残せる |
動画の長さ | 3分未満推奨(上限なし) | 上限なし | 15~30秒 | 6秒 |
ここからはYouTube広告の中で最もメジャーな「スキップ可能なインストリーム」を前提にお話を進めていきます。
2.YouTube広告のターゲティング
YouTube広告のターゲティングは、普段みなさんが閲覧しているYouTubeのデータをもとにロジックが組まれています。
また、YouTubeの閲覧データだけでなく、Googleのアカウント情報なども反映されるので、より膨大なデータをもとに広告が配信できるのです。
YouTubeはGoogleの傘下であることはご存じかと思いますが、YouTubeを利用する際はGoogleのアカウントを使いますよね。
お互いの情報が紐づいているからこそ、より高精度なターゲティングが可能となるのです。
YouTube広告のターゲティングは大きく分けて2つあります。
年齢や性別、特定の興味や関心にアプローチする「オーディエンスターゲティング」。
特定のYouTubeチャンネルや動画に表示させる「コンテンツターゲティング」。
それぞれ解説します。
2-1.【誰に】オーディエンスターゲティング
1つ目は、オーディエンスターゲティングです。
広告の表示対象するユーザーを指定できる方法で、【誰に】配信するかを決められます。
年齢や性別、子供の有無や世帯収入、特定の興味や関心など、思った以上に細かいデモグラフィックを指定できます。
デモグラフィックとは、性別、年齢、居住地域、所得、職業、家族構成など人口統計学的な属性の総称で、YouTube広告では一番メインで使用するターゲティングとなってきます。
例えば、オーディエンスターゲティングを使うことで、以下のような配信が可能です。
【転職活動を行っている奈良県に住んでいる20~30代の女性】
これほど限定的な方に向けて広告を配信できるのか?と思われるかもしれませんが、ほぼ正確に配信することができます。
これはGoogleのビッグデータを活用できるYouTube広告だから実現できる手法です。
「“ほぼ”正確」と言っているのは、あくまでもYouTubeやGoogleが保有しているデータをもとにターゲティングしているので、少しばかりズレることがあるからです。
その他にも、以下のようなオーディエンスターゲティングがあります。
ユーザー属性グループ | 年齢や性別、子供の有無や世帯収入 |
詳しいユーザー属性 | 職業や住宅保有状況 など |
アフィニティセグメント | 関連するトピックにすでに強い関心を持っているユーザー(例:自動車好き・旅行好き など) |
購買意向の強いセグメント | 提供サービスや商品に似たものを調べているユーザー(例:アパレルやコンピューター など) |
データセグメント | 自社YouTubeチャンネルとの接触履歴があるユーザー |
カスタマーマッチ | オンラインやオフラインで集めたユーザーリスト |
これらの複雑なロジックによって、高性能なターゲティングが可能となります。
YouTube広告では、このオーディエンスターゲティングがメインになってきますが、場合によっては、今から紹介するコンテンツターゲティングと組み合わせることで、より絞ったユーザーに配信することもできます。
2-2.【どこに】コンテンツターゲティング
2つ目は、コンテンツターゲティングです。
広告を表示する場所を指定できる方法で、【どこに】配信するか決められます。
特定のYouTubeチャンネルや動画を見ている方に配信できたり、特定のジャンルに絞って配信先を指定することもできます。
例えば、コンテンツターゲティングを使うことで、以下のような配信が可能です。
【「〇〇転職チャンネル」の「必見!転職のコツ3選」の動画を見ている人】
こんな配信のやり方もできます。
YouTube広告では、先ほど紹介したオーディエンスターゲティングがメインになってきますが、コンテンツターゲティングも場合によっては効果を発揮します。
オーディエンスターゲティングで紹介した「ユーザー属性グループ」や「アフィニティセグメント」に近い考え方で、よりYouTubeの配信面に限定した設定がこのコンテンツターゲティングになります。
オーディエンスターゲティングで「自動車好き」を設定して、且つコンテンツターゲティングで「自動車に関するチャンネル」を設定することで、より細かい配信が可能となります。
ターゲットとする方が普段どんなチャンネルのどんな動画を見ているか、の前提情報があったほうがスムーズに設定ができるでしょう。
3.YouTube広告で配信する際の注意点
YouTube広告で使用できるターゲティングを大きく2つ紹介しましたが、YouTube広告で行う設定はターゲティングだけではありません。
YouTube広告はGoogle広告の管理画面を使って設定しますが、その中でも特に注意すべきYouTube広告の設定を解説します。
ちなみにYouTube広告はGoogle広告の「動画キャンペーン」という位置づけになりますので、「YouTube広告=Google広告」と覚えておいてくださいね。
3-1.キャンペーン目標が一番重要
YouTube広告(Google広告)の設定で最も重要なのは、私は「キャンペーン目標」だと思っています。
最も重要というよりは、一番初めにサラッと出てくるものの、間違えると大きく成果に影響するとても重要な部分になります。
キャンペーン目標とは、その広告がなにを成し遂げるか、を既定の項目から選択するものです。
YouTube広告を出す目的が、動画の視聴回数を増やすためなのか、それともWebサイトをクリックしてもらうためなのか、はたまたYouTubeのチャンネル登録者数を増やすためなのか。
なにを目標にするのか、によって「キャンペーン目標」をなにに設定するかが変わってきます。
この設定は、Google広告で初めに設定すべき項目として出てくるものの、あまり重視せずに設定を進めてしまうケースが多々あります。
Google広告の設定も大事ですが、御社のビジネスの目標を明確にするためにも、ここは前提として考えておきましょう。
ちなみにYouTube広告(Google広告)における動画キャンペーンの目標は以下のようなものがあります。
販売促進 | オンライン、アプリ内、電話、店舗での売り上げの向上を図ります |
見込み顧客の獲得 | ユーザーの行動を促し、見込み顧客やその他のコンバージョン獲得につなげます |
ウェブサイトのトラフィック | 適切なユーザーがサイトにアクセスするよう促します |
ブランド認知度と比較検討 | 幅広いユーザーにリーチして、商品やブランドへの関心を高めます |
若干似ていてややこしい項目もありますが、その先の設定にも影響が出てくるので、慎重に設定を進めていきましょう。
また、私自身も検証済みですが、YouTube広告の結果も大きく変わってくるのでとても重要な設定です。
3-2.広告ネットワークはまず全てに
広告ネットワークの設定も、大きく成果に関わってきます。
広告ネットワークとは、広告の掲載先のことで、実はYouTube広告はYouTube以外にも配信されます。
- YouTube
- ディスプレイ ネットワークのウェブサイトとアプリ(別名: Google 動画パートナー)
- Google TV
YouTubeなのにYouTube以外にも配信されるの?と思われますが、具体的には大手ECサイト内や検索サイト、個人ブログなどにも動画が配信されることがあります。
この広告ネットワークの設定は、メリット・デメリット両方ありますが、個人的には初めは配信しておいて、結果を見た上で判断するのがベターだと思っています。
YouTube広告なのにYouTube以外に出てしまう広告ネットワークなんですが、一定のメリットはあります。
例えば、スポーツが好きな人に配信したい場合、YouTube以外のスポーツニュースをメインで取り扱う大手ニュースサイトに掲載できたりします。
シンプルに掲載先が増えるので、リーチ数(見てもらえる人の割合)が増えることになります。
多くの人に見てもらいたいので、広告ネットワークに配信すること自体は悪くないです。
ただ、場合によってはYouTubeよりもYouTube以外に配信が寄ってしまうケースもあります。
結論、広告ネットワークへの配信をONにした状態で配信を開始した後、一定の期間様子を見た上で判断することが望ましいでしょう。
3-3.ターゲティングは使い分け
最後に、YouTube広告のターゲティングについておさらいしましょう。
YouTube広告には、大きく分けて2つのターゲティング方法があります。
年齢や性別など【誰に】配信するかを決めるオーディエンスターゲティングと、特定のチャンネルや動画など【どこに】配信するかを決めるコンテンツターゲティングがあります。
どちらがおすすめというよりは、使い分けが必要です。
オーディエンスターゲティングは、配信の基本となる年齢や性別などのデモグラフィック情報をもとにしていますので、できる限り自社のサービスや商品のペルソナ・ターゲットに合った情報を設定しましょう。
YouTube広告自体が、「誰に配信する?」かが肝になってくる広告媒体ですので、オーディエンスターゲティングをメインで使い、場合によってコンテンツターゲティングを使う方向でも良いと思います。
また、オーディエンスターゲティングとコンテンツターゲティングで似ている設定があります。
それは、「普段から特定のキーワードを検索しているユーザーにアプローチする」か、「YouTubeで特定のキーワードを検索したユーザーにアプローチする」かの違いで、ターゲティングの方法が異なります。
前者がオーディエンスターゲティングで、後者がコンテンツターゲティングです。
要は、【誰に】【どこに】の違いですね。
これはYouTube広告の基本の考え方になってくるので、理解しておきましょう。
4.誰に、どこに配信するかが重要
YouTube広告は、Googleリスティング広告などと違って、【誰に】配信するかがメインになってきます。
逆にGoogleリスティング広告は、キーワードで入札する仕組みになっているので、【どこに】配信するかがメインになってきます。
YouTube広告は配信する方の属性を極限まで絞れる点では、非常に優れた広告媒体です。
また、文字と違って、動画で認識してもらえるので、記憶定着にも効果的です。
YouTubeは普段娯楽で楽しむイメージですが、発信者側・マーケティングの目線で考えると面白いですよね。
1本の動画だけでも、できることはたくさんありますし、広告を使えばびっくりするくらいたくさんの人に見てもらえます。
ぜひYouTube広告の配信も検討してみてくださいね。
またナレッジ記事投稿します。
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米田聖人
株式会社ViEdgeの代表取締役。Web広告、Webサイト開発をはじめとしたデジタルマーケティングのプロフェッショナル。幾多のプロジェクトを成功に導いてきた経験知とデータをもとに、マーケティング施策のヒントをお届けします。